東京国立博物館表慶館, 1908

by eriyori on Saturday 24 September 2011


阿吽の獅子。設計は、宮廷建築家でもある片山東熊。赤坂離宮の設計者でもある。獅子の口をよーく見てみたら、阿吽になっている。片方の獅子は、口をしっかり結んでいる。しかし、写真手前の獅子は、ポカンと口を開けている。ちょっと驚いたようにも見える。
阿吽とは、ものごとの初めと終わりをさすと言われる。しかし、この表慶館においては、その意味は形骸化され、門前の形のみを継承しているといった様子だ。
この表慶館、赤坂離宮、つまり旧東宮御所の前年に竣工している。赤坂離宮をみた明治天皇が、片山にひところ、「贅沢すぎる」といったのは有名なはなし。
どことなく、くしゃみ寸前の獅子に見えてきた。