副都心線新宿三丁目駅ホームの柱

by eriyori on Wednesday 31 August 2011




円柱か、角柱か。この問題は建築の歴史の中で様式上、大きな問題である。円柱は、その丸みに優しい印象を感じ、角柱は空間に張り詰めた空気を感じさせ、建築に厳格な印象を与える。
しかし、その両者を嘲笑するかの様に登場した柱がある。円柱二面削ぎ落とし柱である。この柱は、副都心線新宿三丁目駅ホームで見ることが出来る。この柱は言うなればバロック。建築に遊びを与える。そして、円柱を削ぎ落した平滑な面には、曲面が白色に仕上げられているのに対し、灰色によって仕上げられているのである。まるで、柱の中身を曝け出したかのような印象を与える。しかし、足元をよく見て欲しい。灰色である。これは、いくら綺麗に見せようとも足元を支えているのは中身だぜと、柱の本質を啓示しているようにも感じ取れるのである。



そして、時として掲示としての機能も持つのである。